かざもりのブログ

福岡のこと、役立つ情報等紹介します

博多の氏神・総鎮守としての櫛田神社

 櫛田神社

 先日、用事で中洲に行ってきました。用事のあった場所から櫛田神社が近くにありましたので、ついでに櫛田神社にお参りしてきました。いつ来ても櫛田神社は、お参りする人が多いのですが、その日は欧米人の団体ツアーが来ていました。また、ラグビーワールドカップ開催の期間中でもありましたので、その他に、たくさんの外国人もいたりして、にぎにぎしい感じで、不思議な感じがしました。

 

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外国人で賑わう櫛田神社の本殿・拝殿

目次

概要

櫛田神社は、古くから博多の氏神・総鎮守として信仰を集めている神社です。そして、櫛田神社は福岡市の中心部に建っています。また、ユネスコの無形文化遺産の7月の博多祇園山笠、10月の博多おくんち等の祭事を行います。5月の博多松囃子(博多どんたく)は厳密には櫛田神社の祭事ではないものの、松囃子一行は櫛田神社から出発するしきたりになってます。地元の人からは櫛田神社は愛着を持たれていますのでお櫛田さんと呼ばれてます。まさに、福岡市民に密着した神社といえます。

祭神

祭神は櫛田宮の大幡主大神(おおはたぬしのみこと)、大神宮の天照皇大神(あまてらすおおみかみ)、祇園宮の素盞嗚大神(すさのおおみこと)の三神で、正殿に大幡主大神、左殿に天照大神、右殿に素盞嗚大神が祀られています。

歴史

大幡主大神は天平宝字元(757)年に鎮座し、素盞嗚大神は天慶四(941)年、藤原純友の反乱の鎮圧に当たった小野好古が神助を祈願し山城(京都)祇園社から勧請しました。天照皇大神についてはあまりに古くて記録がありません。

中世に、博多は兵火に遭って度々、荒廃しましたが、天正 15(1587)年、秀吉公が博多復興の実施とともに現社殿を建立、寄進しました。古来、商売繁盛不老長寿の”お櫛田さん”として篤い信仰を集めています。

見所

櫛田神社付近に到着して、まず遠くの方からでも櫛田神社の楼門が見えます。そして、その日は欧米人の団体ツァーが櫛田神社の脇にある駐車場にバスで到着したばかりで、楼門入口でツァーガイドの人から何か説明をうけてました。

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櫛田神社の楼門を通るときに見逃すことが多いのですが、是非気を付けて見てもらいたいのは、楼門(入口の門)にある干支恵方盤です。楼門を通るときには、是非を見て下さい。その年の恵方(縁起の良い方角)を示してます。その年の縁起をかつぐためにも干支恵方盤は見ましょう。

 

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楼門

 本殿でお参りを済ましましたら、そのすぐ付近にある3羽の鶴に囲まれた井戸へ行きましょう。健康と長生きの水である霊泉鶴の井戸水が有ります。現在は飲み水ではないようですので、少しだけ舐めてみるのはよいそうです。味は舐めてのお楽しみです。

そして、少し離れたところに飾り山笠があります。 毎年、飾り山笠は造り変わります。飾り山笠は、博多に関係する武士や日本の昔話等をテーマに飾り付けられます。一年に一度7月1日に造り替えられ、その後1年間ここで見学することができます。 

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飾り山笠

「飾り山笠」へより近寄って飾り細工を見ますと、地元博多の博多人形師が心を込めて丹念に作ったその繊細な飾り細工には驚きを禁じえません。

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飾り山笠のある近くに歴史資料館があります。その日は、かつて福岡で熱狂的に愛されていた「西鉄ライオンズ」の写真展が開催されてました。懐かしい思い出にひたりたいであろう年配の方が数多く入館して楽しんでいるようでした。

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飾り山笠の後ろに回ると、大きな石がいくつも並んでます。この石は力石(ちからいし)と呼ばれています。昔は石を持ちあげて天候や作物のできを占ったそうですが、その後、意味合いが次第に変化し、相撲の力士が力石を奉納する習慣が生まれてゆきます。そして、現在でも白鵬などの有名力士が櫛田神社に力石を奉納しています。 手にとって試してみるといいのですが、かなり重いのが分かります。

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力石

  拝殿の側面に『博多べい』があります。『博多べい』とは、戦火で焼けた博多の街を豊臣秀吉が博多を復興する際に、焼け野原で出た石や瓦を塗り込めて作られた壁をいいます。ただ、現在『櫛田神社』にある『博多べい』は、博多三商傑の一人、島井宗室の屋敷跡にあったものを移築してできたものだそうです。

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博多べい

拝殿の裏に絵馬掛所があります。願いが込められた沢山の絵馬があります。櫛田神社は特に商売繁盛、不老長寿に「お願い」をかけるとよいそうなので、是非、お参りに来られら絵馬に「お願い」を書きましょう。

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絵馬

絵馬掛け所の近くには天然記念物の「切り木ぼたん」があります。この切り木ぼたんは佐賀県の天然記念物であり、平成30年11月に唐津市肥前町から株分けされ境内に植樹されました。

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 櫛田神社の裏にあるのは「注蓮懸稲荷神社(しめかけいなにじんじゃ)」です。別名「あしどめ稲荷」とも呼ばれています。その由来には諸説ありまして、そのひとつが、お店の前で「足を止めてもらえる様に」すなわち、商売繁盛に願かけしているようです。建物の特徴としましては、連なった鳥居と狛狐が印象的な神社です。

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 外国人のツァーの方々が、社務所のいくつかの窓口で巫女さんに何かを質問していて、通訳の人かツァーガイドの人かが、いろいろとまた、巫女さんに何か聞いてました。巫女さんがたいへんそうでした。

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社務所

アクセス 

 福岡市地下鉄空港線 祇園駅より徒歩5分

福岡市地下鉄空港線・箱崎線 中洲川端駅より徒歩7分

西鉄バス キャナルシティ博多バス停より徒歩5分

西鉄バス キャナルイーストビル前バス停より徒歩3分

車 福岡高速環状線「呉服町出入口」より約6分 

徒歩 JR博多駅より約15分

最後に

櫛田神社は 博多の氏神・総鎮守です。博多を訪れた時には是非櫛田神社を訪れて下さい。また、櫛田神社の回りには「お寺」も沢山あります。神社・仏閣の好きな人にとっては、訪れますと「いい旅」となります。